密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

金額をはじめとする数量表現は、ビジネスの場においても、旅行時の買い物といった日常会話の際にも、科学技術系や経済・経営関連の話においても、大変重要。『数量表現の英語1800』

著:佐藤誠司、小池直己

 

 英語を何年か勉強していても、数量表現は苦手、数字が出ると聞き取れない、という方は意外に多いのではないだろうか。しかも、金額をはじめとする数量表現は、ビジネスの場においても、旅行時の買い物といった日常会話の際にも、科学技術系や経済・経営関連の話においても、大変重要である。

 英語学習の教材には、総合感冒薬のようにいろいろな症状に総合的に対処するようにできているものもあるが、特定の症状に特化して強化を行うためのものもある。この本は、明らかに後者に属するもので、徹底して数量表現をマスターするために作られている。

 数字一般、数字の比較(定性的/定量的)、時間や月日、グラフや表や本や紙、経済やお金、地理や交通機関や場所や距離、住居や電気や買い物や身長や体重、スポーツや天気や音楽、理科と算数と図形。ずらりと並ぶ例文1800個。定量的な表現だけではなく、定性的な表現のものも含まれている。CD2枚付き。例えば、以下のようなものが収められている。

・上から2桁目の数字が間違っている
・明日の気温は今日よりも3から4度高くなるだろう
・ひとつで350円、3つで1,000円です
・私は倍率30倍の双眼鏡を持っています
・25年固定金利の住宅ローンを申し込んだ
・日本の景気は徐々に持ち直してきている
・その女優は前夫に対して3億円の慰謝料を求める訴訟を起こした
・食べ過ぎて3キロ太った
・日本は2勝1敗で1次リーグを突破した
・私は120人中56位でした
・地理で75点を取った
・その大学は志願者不足で定員割れした
・2^3=8
・三角形の内角の和は180度だ
・AはBに反比例する

 CDの音声は男女一人づつ。発音は明瞭。音楽は入っていない。時々、コラム形式で数字や単位の数え方のルールの簡単な説明が入っている。味も素っ気もないシンプルな教材であるけれど、強化の目標がはっきりしているので使いやすい。

 数量で表現する、数量で表されているものを理解する、比較してみる、といったことは、英語を学ぶ上でいつかは必ず取り組まなければならないことである。DUOのように単発の例文が次々出て来るので、苦手な表現や会得できてないものを中心に選んでどんどん吸収してゆけば良い。尚、本書は例文だけで構成されており、会話例は無い。

 

単行本、334ページ、ジャパンタイムズ、2011/3/22

 

数量表現の英語1800

数量表現の英語1800

  • 作者: 佐藤誠司,小池直己
  • 出版社/メーカー: ジャパンタイムズ
  • 発売日: 2011/03/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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