密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

世界のアーケード

著:水野 久美

 

 タイトル通りの本。本書の最初の方の説明によると、アーケードが登場したのは19世紀のイタリアだというから、比較的新しい。雨で濡れる心配がなく快適にショッピングできることから各地に広まったらしい。この本では、世界各地の39のアーケードを紹介している。

 いろんなアーケードが載っているが、やはり洗練された装飾があちこちに施してあるものが目を引く。ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガレリア(ミラノ)、ガレリア・スバルピーナ(トリノ)、ウンベルト1世のガレリア(ナポリ)、ギャラリー・ヴィヴィエンヌ(パリ)、ザ・ロイヤル・アーケード(ロンドン)、レドンホール・マーケット(ロンドン)、モーガン・アーケード(カーディフ)、クリーブランド・アーケード(アメリカ)といったような場所だ。


 カナダのアレン・ランバート・ガレリア(トロント)は未来的なデザインで独走的だ。グランド・バザール(イスタンブール)はトルコらしい民族らしさがある。日本からは阿佐ヶ谷パールセンター商店街をはじめとする4か所が選ばれている。

 文章は必要最小限といった感じで、写真中心の構成。オールカラーだが、やや小ぶり。もう少し分量も欲しいと思った。

 

ペーパーバック、160ページ、青幻舎、2017/8/3

 

世界のアーケード (nomado books)

世界のアーケード (nomado books)