密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

退屈なことはPythonにやらせよう

著:Al Sweigart、訳:相川 愛三

 

 Pythonの本。体系立った言語仕様の細かい説明を勉強用に単に並べているというのとは少し違い、Pythonのこの機能を使えばこういうことができる、こういうことで便利、というトーンで書かれていることが特徴である。

 Python入門。フロー制御。関数。リスト。辞書とデータ構造。文字列操作。正規表現とパターンマッチング。ファイルの読み書き。ファイル管理。デバッグ。Webスクレピング。Excelシートの操作。PDFやWORDの文書ファイルの操作。CSVJSON。時間制御・自動実行・プログラム起動。電子メールやSMSのやりとり。画像操作。キーボードやマウスの制御。このような内容となっている。

 加えて、付録には、翻訳者による日本語テキストの処理方法が書かれている。

 きめ細かく書かかれてある。ただ、その分560ページ以上あって、とても分厚い。体系的にPythonを学ぶ目的なら別の本の方がいいと思う。全部を読み通す目的で手にとるというよりも、「えーっと、これってPythonでどうやればいいんだっけ」というときのために手元に置いて興味のあるところを適時読むという用途の方が向いているように思う。

 また、この本は機械学習などは扱っておらず、確かにそういう意味ではバリバリの理系の素養がないとできないというような内容ではない。ただ、「ノンプログラマーにもできる」という副題は、ちょっと大げさではないかと思う。

 

単行本、616ページ、オライリージャパン、2017/6/3

 

退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング

退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング

  • 作者: Al Sweigart,相川愛三
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2017/06/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)