密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

実践!Instagramビジュアルマーケティング 共感される公式アカウントの企画・運営からキャンペーンまで

著:田中 千晶

 

 Instagramの月間アクティブユーザ数は5億人を超え、すでにTwitterを上回っているという。写真は用意されている様々なフィルターを使って雰囲気や明度を変えることができる。また、写真だけでなく、スマホで撮影した動画も投稿でき、動画投稿アプリで有名なVineの動画が6秒以内なのに対してInstagramは最大60秒と長い。ユーザー同士は「フォロー」「フォロワー」の関係があり、「いいね!」やコメントもつけられる。

 画像中心であるため、ブランドや世界観を演出しやすい。例えば、清水寺は、京都の美しい風景だけでなく僧侶の普段の様子や特別な行事を掲載して、フォロワー数15万人を誇っている。Instagramを利用すると、FacebookやブログやWebで連携させて効果的なマーケティングが可能だと本書は説いている。

 InstagramFacebookTwitterと違って投稿からWebサイトへの流入は期待できないので、KPIとしては、フォロワー数、コメント数、「いいね!」の数を使う。また、漠然と利用するのではなく、以下の3つを方針としてきちんと考えるとよい。


・ターゲット(誰に向けて)
・テーマ(何を)
・表現方法(どう伝えるか)

 

 セグメントをきちんとやって、テーマから外れないコンテンツを投稿する。あまり頻繁な投稿はかえって逆効果で、1日1回くらいがよいようだ。

 実際のアカウント作成方法、コンテンツの登録方法、フィルターを利用した加工方法についても書かれている。伝えたいメッセージに沿ったモチーフを選び、伝えたいメッセージに合わせて写真を撮る、といったことがアドバイスされている。ハッシュタグを効果的につかうことで検索にひっかかりやすくなるので、この使い方もテクニックとして重要になる。尚、Instagramでは動物写真が人気をとる傾向があるようだ。

 Instagramを使ったキャンペーンとしては、大きく以下の4つのパターンが紹介されている。


1.投稿エントリー型
2.「いいね!」エントリー型
3.アカウントタグ付けエントリー型
4.フォローエントリー型

 実際の企業のキャンペーンの例や、操作画面の写真が豊富に掲載されている。薄い本だが、オールカラーで画質も良い。具体的かつ簡潔にポイントが整理されており、わかりやすい。

 

目次
第1章〈戦略・計画・準備編〉インスタマーケティングを始めよう
第2章〈アカウント運用・実践編〉スマホでできるインスタアカウントの運用
第3章〈キャンペーン編〉成果の上がるインスタキャンペーン
第4章〈広告編〉共感されるインスタ広告の出稿方法

 

単行本、176ページ、KADOKAWA、2016/10/17