密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

老後の3大不安は「健康」「お金」「孤独」。ではどうする?「定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!」

著:大江 英樹、著:井戸 美枝

 

 日本人の平均寿命は延び続けてきた。もちろん「平均」なのでそれより短い人もいるが、それより長い人もたくさんいる。今や90歳以上まで生きることは珍しくもなんともない。そう考えると定年後は実に長い。この本は、元は証券会社で勤めていたコラムニストの男性と、社会保険労務士の女性が書いた、定年後に備えるためのポイントについて書かれた本である。基本的にはおカネのことが中心である。

 老後の3大不安は「健康」「お金」「孤独」で、特に一番怖いのは孤独になること。そこでポイントになるのは、「今日、行くところがあるか」「今日、用があるか」。実は、この一番の解決策は、働き続けること。なぜなら、働き続けることは、以下の効果が得られるからだという。

1.収入が得られる→貧困解消(働けば資産を持っているのと同じ効果)
2.体を動かし気持ちが引き締まる→健康維持・病気予防
3.仕事を生かした人付き合い→孤独解消

 定年後のお金に関する不安は、老後の生活費、老後の収入、老後の蓄えの3つ。重要なのは、「入」と「出」をきちんと把握すること。ごく簡単でいいから、きちんと家計簿をつけて今の生活費を把握する。

 面白いのは、元証券マンの著者が、「投資は苦手ならしなくていい」と述べていること。「投資で失敗して死んだ人はいますけど、投資しなくて死んだ人はいません」とまで書いている。実際、リスク資産は変動が大きいので必ずしもアテにはならない。確かに、「苦手ならしなくていい」ものだといえる。また、「人脈とはあなたの強みを知っている人のこと」であって、単なる知り合いのことではないという。

 医療や介護についてのお金についての考え方、自営業の場合についても書かれてある。熟年離婚は夫婦双両方を貧乏にするという解説もある。個人型確定拠出年金iDeCo)は、掛け金を収めるときと、運用するときと、受け取るときの3つの場面で税金が得になると勧められている。

 本書の最後の方にも書かれてあるが、人生の目的とか生きがいとかは人によって違う。この本はそこに答えをくれるものではない。しかし、老後を考えるときに共通して不安に思うことはあって、特に「健康」「お金」「孤独」はそうだと思うし、その不安を不安として漫然と考えるよりは、こういう本を読んで少しでも具体的にどう対処すべきか自分なりにプランを立ててみることが大事なのだろう、と思った。

 

定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!

定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!

  • 作者: 大江英樹,井戸美枝
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2017/02/23
  • メディア: 単行本