編:北尾 吉孝
今やFinTech関連の本は珍しくなくなったが、この本の良いところは、なんといっても、第4章において、実際のFinTech関連スタートアップ企業の起業家たちのインタビューが16社分掲載されていることである。
登場するスタートアップ企業の企業家たちは次通り。ウェルスナビ(ロボアドバイザー)。マネーフォワード(自動家計簿・クラウド会計)。インフキュリオン(貯金アプリ)。ミュージックセキュリティーズ(クラウドファンディング)。BASE、エクスチェンジコーポレーション、Origami、Liquid(以上、決済)。QUOINE(仮想通貨)。SBI Ripple Asia(ブロックチェーン)。R3(ブロックチェーン)。Treasure Data(ビッグデータ)。ギックス(ビッグデータ)。ゼネリックソリューション(AI・ビッグデータ)。Freee(クラウド会計)。グッドパッチ(UX/UI)。
起業家の方々は、それなりに志を持って事業を立ち上げた方ばかりである。10年後にこのうち何社が大きく育っているかはわからないものの、ここに登場する人たちが語っていることは現在進行形の起業家の人たちの声であり、何十年も前に大企業を作った人たちの昔話とはまた違う価値があるように思う。
まえがきと第1~3章はSBIホールディングスの北尾氏が書いており、FinTechについてとSBIグループの活動の話が中心である。第5章は地域金融機関および金融の法制度についての見解が書かれている。
この本自体は、SBIホールディングスが中心になってまとめているので、全体的にSBIグループの色が強い。ただ、第4章のFinTech企業各社のインタビューだけでも読む価値はあった、と思った。
単行本、284ページ、日本経済新聞出版社、2017/3/23
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