密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介のブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

なるほど! これでわかった 図解 よくわかる これからのヒューマンエラー対策

著:吉原 靖彦

 

 製造現場におけるヒューマンエラーの発生要因について説明し、どのような対策を行えばよいのかを、一般論として解説した本。

 ヒューマンエラーが起きる原因は、大きく以下の3種類があるとされる。特に、疲労は大敵である。

  • 人間的な側面
  • 作業環境に関する側面
  • 組織や人間関係や仕事に関する側面

 

 ハインリッヒの法則では、一つの重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、その背後には300件のヒヤリハットがある。また、米国原子力発電運転協会は、STAR(S: Stop, T: Think, A:Act, R: Review )を提唱している。

 ミス防止の基本としては、指示命令→実施→報告のサイクルを確実に回し、特にヒヤリハットを含む異常時報告を重視する。ISO9001でも2015年版の8.5.1で作業ミス対策が求められている。

 3つの行動パターン(スキルベース、ルールベース、ナレッジベース)とヒューマンエラーの関連性。組織的取り組み、現場管理の取り組み、個人的な取り組み。現状把握→原因の追求→対策案の立案→対策案の実施→対策の効果の確認。

 原因の深堀には「なぜ」を5段階繰り返すのがよい。5Sの向上(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)→経営資源4M(人の質・設備の質・材料の質・方法の質)。PQCD(生産性向上・品質向上・コストダウン・納期厳守)。コストダウン(労務費削減・材料費削減・経費削減)。

 うっかりミスを防ぐ「ポカヨケ」の方式。早期発見のための工夫。ダブルチェック、チームワーク、コミュニケーションの活性化。管理・間接業務でのヒューマンエラー、設計業務でのヒューマンエラー人間中心の経営とヒューマンエラー。

 テーマごとに見開きで右ページが文章で左ページが図解という近年多い構成。白黒印刷だが、図解が多いので、読みやすい。地味な本だが、具体的で、よくまとまっている。

 

目次

1章 モノづくりのリスクとヒューマンエラー
2章 ヒューマンエラーを引き起こすメカニズム
3章 人間の特性とエラーの種類・分類
4章 ヒューマンエラー防止対策の取り組み方
5章 ヒューマンエラーの分析手法
6章 ヒューマンエラー発生防止への道1 モノ・作業方法の改善策
7章 ヒューマンエラー発生防止への道2 設備・冶工具の改善策
8章 ヒューマンエラー発生防止への道3 マネジメント・人の面の改善策
9章 ヒューマンエラー早期発見への道
10章 これからのヒューマンエラー対策

 

単行本、192ページ、同文舘出版、2017/10/13

 

なるほど!  これでわかった 図解 よくわかる これからのヒューマンエラー対策 (DOBOOKS)

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