密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考えており、このブログを立ち上げました。日々読んできた本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

Amazonレビュー欄未掲載

日本の金型技術は世界一。一見地味だが、実は自動車や素材の競争力を支える重要な産業。「図解入門よくわかる 最新金型の基本と仕組み[第2版]」

著:森重功一 日本は金型生産では世界第1位。技術水準もきわめて高い。金型は構造が複雑で高い精度が求められ、製作が難しい。このため、金型生産は日本の工作機械や製造系ソフトウェアの進歩を牽引してきたともいえるという。そのような金型産業は、平成26…

睡眠時間6時間未満の寝不足は要注意!アルツハイマー病や、がんになりやすい!NHKスペシャル取材班「睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める」

著:NHKスペシャル取材班 「睡眠負債」という言葉は、2017年の新語・流行語大賞のトップ10に入ったという。英語の”Sleeping Debt”を訳してTV番組として紹介したNHKスペシャルの取材班が、番組では紹介しきれなかったことも盛り込んで世に出した本である。 脳…

ようこそ熱海市へ。有数のリゾート熱海復活の背景。「熱海の奇跡」

著:市来 広一郎 1960年代には年間宿泊者数530万人を誇り日本一の温泉街だった熱海は、その後大きく低迷する。2011年の年間宿泊者数はピークの半分以下の246万人にまで落ち込む。しかし、その後若者を中心に熱海が人気となり、2015年には年間宿泊者数が308万…

ピエール・ボナールの魅力と生涯。「もっと知りたいボナール 生涯と作品 」

著:高橋 明也、島本 英明 フランスの画家ピエール・ボナール(Pierre Bonnard,1867-1947)の作品をその生涯とともに紹介した本である。 ボナールは、ポスト印象派とモダンアートの間に位置するナビ派と呼ばれるグループの中心的な芸術家であり、日本美術が…

これはもう芸術!美しい世界の図書館。「図書館遺産: 壮麗なるクラシックライブラリー23選」

著:ジャック・ボセ、写真;ギヨーム・ド・ロビエ、訳:遠藤 ゆかり タイトル通りの本。オールカラーで大型の写真集である。重厚で豪華な装飾と格調のある建築および設備の図書館がずらり。単純に実用面だけ考えると、このようなぜいたくな建物が図書館であ…

無限 (岩波科学ライブラリー)

著:イアン・スチュアート、訳:川辺 治之 無限について、昔の哲学的な主張も紹介しながら、エッセイ風に紹介した本。著者はイギリスの学者。最初に、無限に関する以下の9つの課題が載っている。 ・最大の数:∞=∞+1の両辺から∞を引くと、0=1? ・正方…

今まで地球上に登場した種の99.9%は既に絶滅している。「わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑 」

著:丸山貴史、監修:今泉忠明、イラスト:サトウマサノリ&、エタケヨーコ、海道健太 今まで地球上に登場した生物の種のうち99.9%が絶滅しているという。よく売れているようなので、読んでみた。カラフルでコミカルな感じのイラストと大きめの字で、子供で…

藤田嗣治作品集

著:清水 敏男 独特の乳白色の作品などで絵画の歴史に名を遺した藤田嗣治(1886-1968)の作品をその生涯とともに紹介した画集。 東京美術学校を卒業し、1913年にパリへ渡る。1921年にサロン・ドートンヌで発表した「裸婦」「自画像」「私の部屋」の3作が高い…

キャッシュレス決済革命

日本はキャッシュレス後進国と言われる。硬貨・紙幣流通残高の対名目GDP比は日本は群を抜いて高い。一方、民間最終支出に対するキャッシュレス決済比率は群を抜いて低い。また、訪日外国人の不満の3番目にペイメント関連がくる。政府は2020年の東京五輪まで…

歴史REAL藤原氏 (洋泉社MOOK 歴史REAL)

藤原鎌足以降、日本史に欠かせない藤原氏についてまとめた本。ムック本で、オールカラー。資料の写真が豊富。 蘇我氏が牛耳っていた地位を、乙巳の変以降は藤原氏が握る。平安時代には、中級、下級役人まで藤原氏がとってゆき、千人を超える規模になる。皇族…

共感、愛着、信頼でファン、コアファンを作り、長期的な価値を大切にするマーケティング。「ファンベース 」

著:佐藤 尚之 単発的なコマーシャルを繰り返して目先の売り込みを優先するよりも生活者の課題解決を解決して笑顔になってもらうことを優先し、消費者と長期的な関係を築くと同時に、そのための手法として全体の20%程度のファン層さらにはその中の一部のコ…

日本は世界最大の輸入国。「トウモロコシの歴史 」(「食」の図書館)

著:マイケル・オーウェン・ジョーンズ、訳:元村 まゆ 多くの日本人はそのような意識をあまり持っていないかもしれないが、トウモロコシはわが国の食糧事情に決定的に重要な植物である。直接人が食べる分は少ないもののわが国の家畜の飼料の多くはトウモロ…

グローバルCMS導入ガイド(第2版)

著:岡部 武、監修:松尾 美枝 経理・財務変革のコンサルティングを20年しているという著者によると、近年、お客様各社からグローバル化にいての相談が非常に増えているという。その背景として、以下の2点が挙げられるという。 1.単体視点から連結視点へ…

相対性理論 (岩波文庫)

著:A. アインシュタイン、訳:内山 龍雄 「この論文は物理学の論文の模範として、それを志す者は必ず一読すべきものであると思う。これは科学論文として最高の傑作であり、その論旨の展開の美しさは芸術作品と称えても、決して過言ではない」(訳者による「…

鉄道ふしぎ探検隊

著:河尻 定 鉄道と周辺地域に関するトリビア的なネタを集めて解説したもの。「日経電子版」で連載したものを一冊にまとめたものらしい。 東海道新幹線はかつての「弾丸列車計画」をベースにしたもの。東北新幹線は当初は東海道新幹線する予定だった。品川駅…

Ubuntuサーバー徹底入門

著:中島 能和 Ubuntuは近年デスクトップ向けだけでなく、サーバー向けとしてもよく使われるようになった。この本は、メジャーな版である「16.04LTS」と2018年4月にリリースされた「18.04LTS」をベースに、サーバーとして使う場合のUbuntuの基本機能及び設定…

クリムトに関して日本で出版された本の中では今のところこれがベストと思われる、おススメの一冊。「グスタフ・クリムトの世界-女たちの黄金迷宮-」

著:海野 弘 2013年に出版された大型本の「クリムト作品集 」も画集としてはとても良かったが、解説等も含めると、グスタフ・クリムト(Gustav Klimt,1862-1918)について今まで日本で出版された中では、この本が最高のものだろう。手に取って、開いて、すぐに…

当時のスタッフやキャストが次々亡くなる中、アンヌ隊員役だったひし美ゆり子さんが「私が書いておかなくちゃ」という気持ちとともに書いた本。『アンヌ今昔物語: ウルトラセブンよ永遠に』

著:ひし美 ゆり子 『ウルトラセブン』のアンヌ隊員役だったひし美ゆり子さんのエッセイ。ひし美さんの本は、かつて「セブンセブンセブン―アンヌ再び…」を読んだことがある。内容的にはどちらもウルトラセブンの話が中心であるのだが、さらに十数年以上を経…

検索のためにネットに打ち込む言葉に吐露されている人々の心の闇と本音の解析結果が特に秀逸。「誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性 」

著:セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ、翻訳:酒井 泰介 とても面白い本だった。今や多くの現代人は、何か困ったことや、気になることがあると、まずネットで検索する。したがって、スマホやパソコンで、どこから、どういう人が、いつ、どういうキーワ…

図解 ベイズ統計「超」入門図解 ベイズ統計「超」入門

著:涌井 貞美 マーケティング、ゲーム理論、人工知能、意思決定の推論。現代において大変重要なベイズの理論を、徹底的にやさしく、懇切丁寧に解説した本。多色刷りで、図解や絵が多く軽刺されている。 同時確率と条件付き確率。加法定理と乗法定理。ベイズ…

NHK CD BOOK しごとの基礎英語 大西泰斗 コミュニケーション力をみがく英会話メソッド (語学シリーズ)

著:大西 泰斗、ポール・クリス・マクベイ 「日本人の英語力には致命的な欠陥があり、それはこれまで行ってきた間違った学習法に起因しています。そして残念ながらその欠陥は音読・暗唱を重ねるだけでは解決しませんし、欠陥を抱えたままでは学習の進捗にも…

ブロックチェーンの革新技術~Hyperledger Fabricによるアプリケーション開発

著:清水 智則、田町 京子、上ノ原 勇人、佐藤 卓由、齋藤 新、近藤 仁、平山 毅、笠原 章弘、岩崎 竜矢、小笠原 万値、監修:早川 勝 たくさんあるBlockchainの中でもIBMが後ろ立てになって強力に推している有名なコンソーシアム型Blockchainのひとつである…

Come on! 家紋 「あなたの起源を読み解く 家紋の世界 」

著:インデックス編集部 家紋は、一言でいうなら、貴族で生まれ、武家に広まり、江戸時代には条件付きで庶民にも認められるようになったことから一気に多様化した、という歴史を持つ。 日本全国の代表的な家紋とその家紋に関する家柄や武将や貴族に関する簡…

太田裕美「木綿のハンカチーフ」、大瀧詠一「君は天然色」、松田聖子「白いパラソル」「風立ちぬ」「赤いスイートピー」他、後に大ヒットメーカーになった松本隆が昭和50年に出版した本の再発売。『微熱少年』

著:松本 隆 「ぼくは北山修氏のように『戦争を知らない…』と無邪気にひらきなおる勇気がない。ドストエフスキーの死刑未遂事件や、戦後のものかき達の戦争体験を、ぼくがどんなにうらやましそうな眼つきでながめることか。ぼくらにはほめたたえる何ものもな…

東芝メモリは事実上韓国のSKへ売却されている。それにしても、あの名門企業がどうしてこんな風になってしまったのか。「東芝の悲劇 (幻冬舎文庫) 」

著:大鹿 靖明 「東芝は、経済環境の激変や技術革新の進化の速度に対応できず、競争から落後したわけではなかった。突如、強大なライバルが出現し、市場から駆逐されたわけでもなかった。その凋落と崩壊は、ただただ、歴代トップに人材を得なかったためであ…

飢餓や戦乱や近隣との争いといった過酷な状況の中で、生き抜いてきた百姓たちと村の仕組み。「中世民衆の世界」

著:藤木 久志 日本の中世の百姓たちの行動と村の内実を、様々な古文書の記述から推測したもの。今までの常識に異を唱えているところもある。中世の村のしくみについて基本から系統立てて説明している本ではなく、ある程度中世の村と支配体制についての基礎…

カタログ的な本ではなく、兵器としての戦車の汎用知識がよくまとまっている。「図解 戦車 (F-Files No.012)」

著:大波 篤司 戦車の本。地味なつくりだが、よくある、こういう戦車があるというカタログ的な説明の本ではなく、テーマごとに戦車という兵器がどのようなものであるかを丁寧に説明したものになっている点が良い。 攻撃力・防御力・機動力。カタログではわか…

整理・整頓が人生を変える: 毎日がイキイキする「ライフファイリング」の方法

著:小野 裕子 整理・整頓の本。モノというよりは、書類や思い出の記録や各種情報といったものの整理方法について書かれてある。「ライフファイリング」というのはそのような意味である。 整理と整頓は違う。ToDoリスト。ファイリングの基本動作は、捨てる・…

嘘だらけの日独近現代史 (扶桑社新書)

著:倉山 満 「嘘だらけシリーズ」の完結編。このシリーズはすべてそうだが、著者の毒舌調の解説が特徴で、本書でもそれは随所に出ている。もっとも、日本との関係ということでいくなら、この本以前の日米・日英・日中・日露でも指摘されている重複している…

大変よくまとまった質の高い金融英語の本。「外資系金融の英語 」

著:齋藤浩史 金融英語を解説した本。著者は、イギリスに留学し、ゴールドマン・サックスなどの投資銀行で働いてきた経験を持つ。「外資系金融の英語」というタイトルになっているが、これは著者のキャリアのアピールも含まれているのではないかと思われる。…