密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介のブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

美術

ディック・ブルーナのすべて 改訂版

編集:講談社 「僕は子供たちにわかってほしいと思って描いてはいません。小さいころ欲しかったものを作っているだけです。人生の初期、特に幼いころというのは、幸せで、あたたかさに包まれて、健康的でなくてはいけません。そんな環境に育つことが力強い人…

もっと知りたいエル・グレコ―生涯と作品

著:大高 保二郎、松原 典子 「おそらくエル・グレコの絵画は当時のトレードにおいては、『アバン・ギャルド(前衛)』であったに違いない」。 エル・グレコ(1541-1614)の作品の特徴と一生について解説した本。オールカラー。薄いが、数多くの作品が掲載さ…

鑑賞のためのキリスト教美術事典 (リトルキュレーターシリーズ)

著:早坂 優子 西洋絵画はキリスト教の題材に基づいて描かれているものが多くある。つまり、画家の意図を正確に理解するには、絵画技法の知識だけでなく、キリスト教に関する知識が欠かせない。本書は、そのような視点からまとめられた本である。 絵画作品に…

マンガでわかる「日本絵画」の見かた: 美術展がもっと愉しくなる!

著:唐木 みゆ、監修:矢島 新 日本画の見方について解説した本。「マンガでわかる」とあるように、要所の説明において文章だけでなくマンガが用いられている。一般向けにやさしく書かれており、特に前提知識は必要ない。また、一般紙であって印刷も画集に比…

カラー版 - 横山大観 - 近代と対峙した日本画の巨人

著:古田 亮 近代日本画の巨匠、横山大観について書かれた本。新書サイズで数にも限りはあるものの、文章だけでなく、カラー印刷でいくつかの代表作の写真が紹介されている。 東京美術学校の第1期生であり、岡倉天と苦労をともにしながら師とあおぎ、強烈な…

もっと知りたいラファエッロ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:池上 英洋 ラファエッロの生涯と作品を紹介した本。このシリーズは薄手ながらオールカラーで、作品の掲載が中心になっており、副題にあるように生涯と作品の特徴をシンクロしながら大変わかりやすく説明してくれるので、重宝している。個人的に本書で特…

首都圏 名作に出会える 美術館案内

著:オフィス・クリオ 首都圏の美術館を紹介した本。オールカラーで、各館の代表的な所蔵作品の写真を豊富に掲載しているのが特徴である。連絡先、開館時間、料金、アクセス情報なども、もちろん載っている。 国立西洋美術館、東京国立近代美術館、山種美術…

もっと知りたいミケランジェロ: 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:池上 英洋 存命中から「神のごとき」という形容詞付きで語られていたという。ルネッサンス期の巨匠中の巨匠であるミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simon, 1476-1564)の作品と生涯を紹介した本。ムック本サイズでオ…

ミケランジェロ

著:木下 長宏 「学問的な分析はその精細な調査にまなぶことは多く、尊敬するが、いつのまにか、ミケランジェロを『学問』という枠の中に閉じ込めてしまっている。ミケランジェロは、いつもそういう枠からはみ出ようとしている、一つ一つの作品と向かい合っ…

神のごときミケランジェロ

著:池上 英洋 「お金持ちにはなった、でもいつも貧しく生きてきた」(コンディヴィの残したミケランジェロの言葉)。「私にはとんでもない妻がいる。芸術というやつで、いつも私を苦しめる」(ヴァザリー「列伝」より)。 西洋美術史の巨星、ミケランジェロ…

印象派への招待

編集:朝日新聞出版 アカデミーへの反発→モデルニ(現代性)、科学の発展、激動のフランス、チューブ絵具、ジャポニズム、画商・批評家、意外とお坊ちゃんな画家たち(やや貧しいモネの家にも使用人がいた)。印象派の誕生にはこのような背景があったとされ…

もっと知りたいサルバドール・ダリ (生涯と作品)

著:村松 和明 芸術家の生涯をその作品と共に紹介した「もっと知りたい」シリーズの一冊。自らを「天才」と呼び、特異な作品の数々を世に出したサルバドール・ダリ(1904-1989)を取り上げている。 スペインのカタルーニャ地方に生まれ、彼が生まれる9か月前に…

もっと知りたいマグリット 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:南 雄介、福満 葉子 「当初からシュルレアリスムの本質は、現在と変わりませんでした。つまり、それは、人間の生は、絶対的に、生きられるに値するものでなければならないという概念です」(ルネ・マグリット)。 ベルギーのシュルレアリスムの画家とし…

もっと知りたいレオナルド・ダ・ヴィンチ 改訂版: 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

監修:裾分 一弘 ミケランジェロとラファエロに並ぶイタリア・ルネサンスの3大巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品と生涯について解説した本である。2006年に一度発売されているが、「ダ・ヴィンチ・コード」のブーム以来、世界的に進んだ研究内容を反映し…

もっと知りたいシャガール 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:木島 俊介 「マティスが没してから、色彩を真に理解しているのはシャガールだけになってしまった。ルノワールの後で、光に対する感覚を保持している画家はシャガールだけである」(パブロ・ピカソ)。 マルク・シャガール(1887-1985) を取り上げた美術解…

遠野物語 (光文社文庫)

著:森山 大道 森山大道は不思議な写真家だ。美人を撮るのでもなければ、美しい景色を美しく撮るということもなく、いったい何が映っているのかよくわからないものすら珍しくない。そうして、「アレ・ブレ・ボケ」と評される写真を世に送り続けてきた。この…

もっと知りたい尾形光琳―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:仲町 啓子 尾形光琳(1658-1716)の生涯を代表作の解説とともに紹介した本。オールカラーでムック本サイズ。ページ数は少ないが、ビジュアル的にわかりやすい構成になっている。 代表作である「燕子花図屏風」や「高白梅図屏風」はもちろん、狩野派の影響…

もっと知りたいルネ・ラリック 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:鈴木 潔 アール・ヌーボからアール・デコの時代に活躍したフランスの工芸家、ルネ・ラリック(1860-1945)についての初心者向けの解説本。オールカラーで、印刷は良好。本書では、まず、造形面での特徴として、以下の4つを挙げている。1. 不自然さを感…

森山大道 路上スナップのススメ

著:森山 大道、仲本 剛 「そして、約半世紀。企業の広告を写すでもなく、有名人のポートレートやヌードをことさら撮るでもなく、野生動物の生態を克明に描写するでもなく、また、報道の最前線に立つでもなく。森山はひたすら街にいた」。 「アレ・ブレ・ボ…

正倉院宝物: 181点鑑賞ガイド

著:杉本 一樹 正倉院は奈良市東大寺にある校倉造りの宝物殿。聖武天皇の冥福を祈念して、光明皇后が東大寺の廬舎那仏(るしゃなぶつ)に奉献した数々の宝物が収められている。天皇・皇后の書、仏具、装身具、染織、調度品、飲食具、楽器、文房具、儀式用品…

もっと知りたいベラスケス ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:大高保二郎、川瀬佑介 ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス(Diego Rodríguez de Silva y Velázquez, 1599-1660)の生涯をその作品と共に紹介した本。オールカラーでムック本サイズ。 ベラスケスは作品数が少ない画家である。スペインの宮…

MOA美術館

著:MOA美術館 MOA美術館は、終戦直後の混乱期に日本の文化財散逸を防ごうと岡田茂吉が収集したコレクションを中心に、1982年に熱海市に作られた。そして、2016~2017年に大規模な改修を行い、ロビーや展示空間は、日本の伝統的な素材や技法を用いて生まれ変…

もっと知りたい伊藤若冲―生涯と作品 改訂版 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:佐藤 康宏 「若冲と蕭白(しょうはく)、大雅と蕪村、応挙と蘆雪らが次々と新奇の試みを絵画に打ち出していたのが18世紀の京都画壇だった。同時期の江戸はというと、春信から清長、春章、歌麿から初期の北斎に至る浮世絵師たちが錦絵や絵本に叙情性や現…

すぐわかる日本の甲冑・武具

著:棟方 武城、監修:笹間 良彦 日本の甲冑について解説した本。全体の約4分の3がカラーで、写真や図解が多く掲載されており、タイトル通り、わかりやすい内容になっている。 特に、時代に応じた甲冑の変化についての説明が分かりやすかった。弥生時代の木…

ビジュアルポーズ集 図説 戦国甲冑武者のいでたち

著:佐藤 誠孝 室町時代から江戸時代に作られた貴重な本物の甲冑を破損に注意しながら慎重に利用し、豊富な写真を解説とともに掲載したポーズ集。甲冑の着用手順や馬具や兜や武具についても詳しく載っている。相馬野馬追や小田原北條鉄砲衆によるイベントで…

もっと知りたいモネ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:安井 裕雄 「モネの人生は、いってみればセーヌ河からノルマンディーに至る流れを回遊する水辺の旅であった」という。クロード・モネ(1840-1926)を取り上げた美術解説本。薄めだが、オールカラー。多くの作品が紹介されている。25.6 x 18.2cmあるのでサ…

企画展だけじゃもったいない 日本の美術館めぐり

著:浦島茂世 北は北海道の「モエレ沼公園」「北海道立近代美術館」から、南は奄美大島の「川村一村記念美術館」まで、日本全国の美術館・博物館を紹介した本。合計102館。オールカラーで、それぞれの美術館およびそこに収蔵されている主要作品の写真が共に…

東京のちいさな美術館めぐり

著:浦島茂世 ちいさめなものを中心に東京の美術館を紹介した本です。有名なものもありますし、そうでないものもあります。「五島美術館」は庭も合わせて6000坪あるし、「三菱一号館」も中は結構広いので、果たして、「ちいさな美術館」といえるかどうか。で…

もっと知りたいターナー: 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著:荒川 裕子 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner、1775-1851)の作品と生涯を紹介した本。100ページに満たない厚さだが、ムック本サイズで、オールカラー。ターナーの代表作が数多く載っている。 ターナーは、ヨーロ…

もっと知りたいセザンヌ 生涯と作品

著:永井 隆則 「セザンヌが私の唯一の先生だった。...私は何年も彼の絵を研究した。...セザンヌはまるで皆の父親のような存在だった。私たちは彼に守られています」(ピカソ) ポール・セザンヌ(1839〜1906年)についての本。大きく変貌を遂げる19世紀のパ…