密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

ビジネス

マンガ 経営戦略全史 [新装合本版]

著:三谷宏治、イラスト:飛高翔、シナリオ:星井博文 フレデリック・テイラー以降の主要な経営戦略論を概観し、マンガ形式を中心に解説した本である。元々、全2巻に分かれて発売されていたものを1冊にまとめて新装合本版として再発売したもののようだ。こ…

みんなでアジャイル ―変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた

著:Matt LeMay、訳:吉羽 龍太郎、永瀬 美穂、原田 騎郎、有野 雅士 アジャイルプロジェクトの進め方について述べた本。アジャイル開発の進め方にはいろいろな流儀があるが、大きくは「アジャイルソフトウェア開発宣言」という有名な基本的な考え方があり、…

SaaS全盛の現代においてサブスクモデルを実現させるための重要なカギ。カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

著:ニック・メータ、ダン・スタインマン、リンカーン・マーフィー、訳:バーチャレクス・コンサルティング 1.カスタマーサクセスの時代 2.カスタマーサクセス実現のための指標、取り組み、顧客層の分類 3.カスタマーサクセス実現のための10の原則 4…

本当に基本だけがシンプルに書かれている。「トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ 営業1年目の教科書」

著:菊原智明、イラスト:こつじゆい 営業マンの基本について書かれた本。とてもやさしく書かれていて、読みやすい。次のようなことが書かれている。 重要なのは押し売りではなく、意思決定のサポート。 売れる人の9割は小心者。 経験がないというのは、お客…

現代のマーケティング理論と共通することを一般的な起業に平易な視点で解説。「ビビりの起業法」

著:中村 裕昭 起業の本。著者は失敗を経験しながら着物リサイクルや自転車の引き取り事業などで成功したという起業家。その体験に基づいて、商売をうまくやるコツについて説明している。平易で読みやすい。 売れるかどうかなんて、売ってみないとわからない…

小さな会社を買うには。中小企業の事業後継者不足における事業買収入門。「0円で会社を買って、死ぬまで年収1000万円~個人でできる事業買収入門」

著:奥村 聡 中小企業の後継者不足問題が注目されて久しい。この先、127万社が廃業を迎えるという予想も発表されている。日本の会社の99.7%が中小企業なのである。この本はコロナ禍前に流行ったものなので、今は飲食店や宿泊・観光業で危機に瀕しているとこ…

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい

著:三戸政和 中小企業の事業継承手段としてのM&Aを活用し、小さい会社を厳選して購入して資本家として生きていくことを勧めた本である。実際、本書にもあるように、ネットで「M&A 案件」と検索すると、実にたくさんのサイトと案件が登場する。全国410万…

あの営業マンが選ばれる「本当の理由」 お客様にとって唯一無二の存在になる時、お客様と営業マンの間に何が起きているのか

著:一戸 敏 世の中には営業向けのノウハウ本や、成功した営業マンが営業について説いている本がいくつもある。この本もそのひとつ。著者は、保険の営業で成功し、その後起業して自分の会社を持っている。 最初の方で、基本的なこととして、次のようなことに…

GE(ジェネラル・エレクトロニクス)を立て直した奇跡の経営者。「ジャック・ウェルチ わが経営 <下>」

著:ジャック・ウェルチ、著:ジョン・A・バーン、著:宮本 喜一 「私は、製造業の規律とキャッシュフローを金融業の創造性と融合すれば、すばらしい事業が気づけるという考えに夢中になった」。 GEを復活させた経営者ジャック・ウェルチの自伝的経営論。上…

GE(ジェネラル・エレクトロニクス)を立て直した奇跡の経営者。「ジャック・ウェルチ わが経営 <上>」

著:ジャック・ウェルチ、著:ジョン・A・バーン、著:宮本 喜一 「ナンバーワンかナンバーツーになることは、単なる目標にとどまらない。それは必須条件だ」。 「(GEが目指すのは)GNPを牽引する機関車であって、それに引っ張られている貨車ではない」。 巨…

凡人起業 35歳で会社創業、3年後にイグジットしたぼくの方法。

著:小原 聖誉 モバイル向けの起業で成功した経験のある著者が、「凡人」が起業して成功する方法について、自らの体験に基づいて語った本。以下のようなことが書かれている。 好きなことを仕事にするより、負けないことをやる。 凡人起業で大切なことは、い…

キットが無料配布されているビジネスモデル図解が素晴らしい。「ビジネスモデル2.0図鑑」

著:近藤 哲朗 ヒト、モノ、カネ、情報の4つの経営資源を軸に、近年のユニークなビジネスモデルを100個選んで、どういうところが斬新なのかを解説している本。特に、以下のような形で表現されているビジネスモデルの図解が非常に優れている。 取り上げられ…

起業家

著:藤田 晋 サイバーエージェントの創業者である藤田晋氏が、起業家として会社を成長させる中で経験したことや苦労、何をどのように判断し舵取りしたのかを、教訓を交えて綴った本。 ネットバブル崩壊。株を買い占めた村上ファンドによるサイバーエージェン…

自らが学習機能を持った「ラーニング・オーガニゼーション」となること。「最強組織の法則」

著:ピーター・M. センゲ、訳:守部 信之 「これから本当の意味で抜きんでる組織は、あらゆるレベルのスタッフの意欲と学習能力を生かすすべを見出した組織となるだろう」 「リーダーが持つべき戦略の核心はごく単純なものだ。自分がモデルになるのである」 …

つながりをネットワークとして科学する。「私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する 」

著:増田 直紀 人や社会におけるつながりのネットワークについて科学的な理論に基づいて解説した本。2007年出版の本であるため、ところどころ古さを感じるが、基本的な考え方についてはむしろSNSがより生活に浸透した今の方がより説得力と重要性を持って理解…

三木谷浩史、楽天を語る。「楽天流」

著:三木谷浩史 楽天の創業者が、起業家として楽天を作った理由、世間で大きな話題となった英語社内公用語、楽天の文化、楽天市場のコンセプトをどうしてあのような形にしたのか、経団連脱退、海外進出、プロ野球の楽天イーグルスやサッカーのヴィッセル神戸…

売れる小説って、どう書くの?「ベストセラー小説の書き方」

著:ディーン・R. クーンツ、訳:大出 健 「主人公をピンチに追い込む場合、同情するな」 「主人公につらくあたれ」 「困難は主人公の状況をさらに悪化させるものでなくてはならない」 小説家を目指す場合に知っておいた方がよいコツについてまとめたもので…

起業家を多く生み出してきた背景を創業者が語る。「リクルートのDNA―起業家精神とは何か 」

著:江副 浩正 リクルートの創業者が、創業からの歩みを振り返りながらリクルートの起業家精神や経営方針について説明した本。 「自ら機会を創りだし、機会によって自らを変えよ」 最初に、以下のような経営方針について書かれている。会社は社員が方向性を…

イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル (Harvard Business School Press)

著:クレイトン・クリステンセン 、ジェフリー・ダイアー 、ハル・グレガーセン 、訳:櫻井 祐子 破壊的イノベーションをおこす方法を習慣的に個人と組織に組み込む方法について解説した本。 約30名の大物へのインタビューや5000名超のイノベーターへの調査…

「ザ・モデル」とは何なのか。どうすれば効果を出せるのか。「ザ・モデル」を日本に導入した人がじっくり説明

著:福田 康隆 SaaSやサブスクリプションが重要となってきた現代のビジネスオペレーションの方法論について解説した本。「ザ・モデル」というのは、その中核を占める体制のあり方と方法論で、具体的には以下のような分業および連携の体制を指す。 1.マ…

オールカラーで、まとまりがよく、PowerPointなどの書式が無料でダウンロードして使える。「ビジネスフレームワーク図鑑」 すぐ使える問題解決・アイデア発想ツール70

著:株式会社アンド ビジネスモデルの本はいくつも買ってきたが、これは今まで手にした中で一番良い。 良い点1:オールカラー 印刷の質が良く、オールカラーで、きれいで、とにかく見やすい。疲れない。 良い点2:まとまりが良い それぞれが、見開きで、ビ…

スタートアップ入門

著:長谷川 克也 「東京大学アントレプレナー道場」の講義内容を本にしたものである。起業を目指す東大生向けの講座というと高度で難しい内容では?と思ってしまうかもしれないが、経営やマーケティングや資金調達の基本知識の無い若い理系の学生にスタート…

ザ・ゴール コミック版

著:エリヤフ・ゴールドラット、ジェフ・コックス、監修:岸良 裕司、絵:蒼田 山 ベストセラーになった「ザ・ゴール」で説明されている、全体最適のマネージメントを行う制約理論(TOC:Theory of Constraint)をマンガにしたもの。 3ヶ月以内に改善できな…

Uberなどの投資で成功を収めたエンジェル投資家が赤裸々に語る。「エンジェル投資家 リスクを大胆に取り巨額のリターンを得る人は何を見抜くのか」

著:ジェイソン・カラカニス、訳:滑川 海彦、高橋 信夫 「10億ドルの会社を選ぶのではない。10億ドルの創業者を選ぶのだ」。 「誰も実現性を信じなかったプロジェクトに対して小切手を書くのがエンジェル投資家としての私の仕事だ。これ以上スリルのあるギ…

コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす

著:オーデッド・シェンカー、訳:井上 達彦、遠藤 真美 イノベーションを称揚する本はたくさんある。そこで取り上げられている事例の多くは、ユニークなビジネスモデルや、尖った発想と技術である。しかし、本書はそれらの本とは異なり、あえて模倣に焦点を…

「しょぼい起業で生きていく」のは、確かに起業のハードルは低いかもしれないが、それで生きていくのはそう簡単ではないかも

著:えらいてんちょう しょぼくたって、人は生きていけます。何も悲観することはありません。よく生きづらい社会だと言われますが、うまく使えば、社会はあなたに牙をむいてくることはありません。生きていくための固定費を減らしましょう。自分のできるアル…

一生使えるプレゼン上手の資料作成入門 一生使えるシリーズ

著:岸 啓介 ビジネスマン向けに、プレゼン用の資料作りの基本について解説した本。この本自体も、とても見やすく、わかりやすく構成されている。本書で伝えている主要なポイントは以下の7つになる。 メッセージを考える 相手のメリットを考える ストーリー…

在庫は企業にとって、コレステロールのようなもの。図解入門ビジネス 最新在庫管理の基本と仕組みがよ~くわかる本[第3版] (How-nual図解入門ビジネス)

著:湯浅和夫、内田明美子、芝田稔子 著者によると、会社にとって「在庫はコレステロールのようなもの」だという。在庫は適正に管理すべきであって、不良在庫が多発するのは避けなければならない。 在庫管理についての本。これが第3版。昨今の物流を担う運送…

OODA LOOPとは何か?PDCAとは何がどう違うのか?「OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル」

著:チェット リチャーズ、翻訳:原田 勉 OODAとは、1990年代に、従来の「国対国」の戦争理論だけでは解決できないテロ組織との闘いなどに対応するためアメリカ軍で生まれた理論である。 ただし、この理論に共通するものは、孫氏の兵法、宮本武蔵、第二次世…

成城石井の創業

著:石井 良明 「私が語るのは、10年以上前の経営です。…(中略)…しかし、今も昔も変わらない、経営の原点というものがあります。それはいかに情報を得、いかに情報を価値に変えることができるかということです。これこそが、商売において最も大事なことだと…