密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

(個人整理用Tag)

飢餓や戦乱や近隣との争いといった過酷な状況の中の中世日本の村と百姓。「中世民衆の世界」

著:藤木 久志 日本の中世の百姓たちの行動と村の内実を、様々な古文書の記述から推測したもの。今までの常識に異を唱えているところもある。中世の村のしくみについて基本から系統立てて説明している本ではなく、ある程度中世の村と支配体制についての基礎…

カタログ的な本ではなく、兵器としての戦車の汎用知識がよくまとまっている。「図解 戦車 (F-Files No.012)」

著:大波 篤司 戦車の本。地味なつくりだが、よくある、こういう戦車があるというカタログ的な説明の本ではなく、テーマごとに戦車という兵器がどのようなものであるかを丁寧に説明したものになっている点が良い。 攻撃力・防御力・機動力。カタログではわか…

整理・整頓が人生を変える: 毎日がイキイキする「ライフファイリング」の方法

著:小野 裕子 整理・整頓の本。モノというよりは、書類や思い出の記録や各種情報といったものの整理方法について書かれてある。「ライフファイリング」というのはそのような意味である。 整理と整頓は違う。ToDoリスト。ファイリングの基本動作は、捨てる・…

嘘だらけの日独近現代史 (扶桑社新書)

著:倉山 満 「嘘だらけシリーズ」の完結編。このシリーズはすべてそうだが、著者の毒舌調の解説が特徴で、本書でもそれは随所に出ている。もっとも、日本との関係ということでいくなら、この本以前の日米・日英・日中・日露でも指摘されている重複している…

大変よくまとまった質の高い金融英語の本。「外資系金融の英語 」

著:齋藤浩史 金融英語を解説した本。著者は、イギリスに留学し、ゴールドマン・サックスなどの投資銀行で働いてきた経験を持つ。「外資系金融の英語」というタイトルになっているが、これは著者のキャリアのアピールも含まれているのではないかと思われる。…

西城秀樹本人のエッセイと、35年間つきあってきたカメラマンが撮り続けてきた貴重な写真の数々。「THE 45」(単行本)

著:西城秀樹、写真:武藤 義 西城秀樹の写真を中心にしたフォトエッセイ。子供の頃に熱烈なファンで、たまたま近年、西城秀樹が出演するコンサートにも足を運んだ嫁が買った。ちなみに、かつてファンで、最近になってまた秀樹のファンに復活した人を、「ブ…

博多あるある

著:岡田 大 著者は福岡県出身ではない。東京出身である。しかし、このような本は、よそ者の視線がないと作れないのだそうだ。博多のあるあるを取材して集めた本。挿絵を交えながら、ちょっとコミカルに、紹介している。例えば、次のようなことが載っている…

リセットする力 「自然と心が強くなる」考え方46(ロシアワールドカップ日本代表 酒井宏樹選手の本)

著:酒井 宏樹 サッカーフランス一部リーグ名門マルセイユの右サイドバックで、日本代表としてもロシアワールドカップで活躍した酒井宏樹選手の本。 柏のジュニアで試合に出られなかったこと。ネルシーニョ監督時代につかんだチャンス。ドイツに移籍して苦し…

もっと知りたい歌川広重―生涯と作品

著:内藤 正人 歌川広重(1797-1859)の代表作と特徴をその生涯とともに解説した本。80ページしかないが、オールカラーで印刷良好。ムック本サイズ。 三十俵二人扶持という微禄ながら幕府の御家人の長男として生まれる。数え13歳で両親を相次いで失って安藤…

コクヨのシンプルノート術

コクヨ株式会社 効果的なノートのまとめ方や利用方法について書かれた本です。見開きで、右ページに説明、左ページに実際のノートの例が載っています。 全部で100個のまとめ方のアイディアが載っています。電子ファイルに取り込む前提で書く、ふせんを効果的…

やさしい配色の教科書[改訂版]

著:柘植 ヒロポン 配色の本。2018年の改訂版である。色の世界は、三属性と呼ぶ以下の3つの要素の組み合わせで成り立っているという。 ・色味の違い(色相) ・色の明るさ(明度) ・色の鮮やかさ(彩度) 色相は基準となる色(キーカラー)を中心に、類似色…

室町幕府って、本当にダメダメだったんだな。『図説 室町幕府』

著:丸山裕之 応仁の乱を扱った本が異例の大ヒットを記録してから、室町時代をテーマにした本が地味ながら何冊も出ている。この本もその一冊といえる。 室町幕府は守護たちに支えられた連合政権といわれるが、実際はもう少し複雑である。行政・軍事体制は発…

神社崩壊 (新潮新書)

著:島田裕巳 2017年12月に東京八幡宮で元宮司が現職の宮司を殺害した事件が発生した東京八幡宮は様々なところから寄付等が入っており大変豊かな神社だった。しかし、世の中の神社の多くは2016年に神社本庁総合研究所が公表した資料によると、アンケートで明…

物流が一番わかる (しくみ図解)

著:齋藤 正宏 モノがからむ限り、物流はどこにでもある。物流の役割は、「適切なモノ(数量を含む)を、適切な場所に、適切な時間に、適切な条件(品質)で、適切なコストで顧客に届けること」にあるという。そのためには、購買、製造、物流、マーケティン…

高精細画像で甦る 150年前の幕末・明治初期日本 ブルガー&モーザーのガラス原板写真コレクション

編集:東京大学史料編纂所 古写真研究プロジェクト 150年前に来日したブルガーとモーザーというオーストリア人2人が日本で撮影した270点の写真を、現代のデジタル技術を駆使して再現したものである。本書の解説によると、ここで再現されている映像の元は、…

ニッポンおみやげ139景

著:豊嶋操 外国人向けの観光通訳をしている著者が、自ら外国人に日本を案内してきた経験から喜ばれる日本のお土産を選んで紹介した本。 底に富士山が見えるグラス、江戸切子のグラス、箸、扇子、うちわ、着物帯、和紙や千代紙の小物、手ぬぐい、日本酒、こ…

副業で個人事業主になれれば特別控除65万円の節税などが可能。『オールカラー 個人事業の経理と節税のしかた』

監修:益田あゆみ 個人事業主という制度がある。以下の国税庁のホームページから「開業届」をダウンロードして記入し、近くの税務署に持っていって、継続的に収入があるといった条件を満たすことで事業を営んでいると認められれば、「個人事業主」として認め…

未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか

著:ジャレド・ダイアモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットン、ダニエル・コーエン、ニック・ボストロム、ウィリアム・J・ペリー、ネル・アーヴィン・ペインター、ジョーン・C・ウィリアムズ、インタビュー:大野 和基 世界的な知の巨人8人にイ…

図解 募集から内定までの採用マニュアル

著:本田 和盛 人材の調達は多様化しているが、基本的には「育てる」「買う」「借りる」の3つで考えればよいという。また、アウトソーシングも考えるべきだという。 また、人材採用を検討する場合は、「どんな人を採用するか」よりも「どんな仕事をしてもら…

焼肉はバーベキューではない!?『バーベキューの歴史 (「食」の図書館)』

(著:ジョナサン ドイッチュ、ミーガン・J. イライアス、訳:伊藤 はるみ) 「ゆっくり」「スモーク」「ロースト」。著者たちによると、この3つの条件を満たしているものだけが、バーベキューなのだという。だから、韓国の焼肉も、日本のジンギスカンも、バー…

幅広い視点から省エネルギーについて解説。『図解入門ビジネス 最新 省エネビジネスがよ~くわかる本』

(著:今村雅人) 「省エネ」の定義は、「エネルギーを無駄なく、効率的に消費すること」だという。エネルギーの定義は様々だが、本書では、電気エネルギーと熱エネルギーに注目している。省エネビジネスは地味だが成長産業である。日本はエネルギー効率では…

コインチェック事件、北朝鮮との関係の噂、お粗末な取引所のシステム。仮想通貨の問題点を中心に書かれた、『実録! ビットコイン&仮想通貨の深い闇 』

(著:伊藤 博敏、猫組長、三上 洋、水谷 竹秀、他) 仮想通貨の問題点を、実際の事件や体験談及び取材に基づいて書いた本。複数のジャーナリストやライターが役割を分担して書いている。技術的に詳しい本ではなく、近年の仮想通貨に関するニュースが頭に入…

コンテナ技術と多数のコンテナを統合的に扱うオーケストレーション技術の解説。『コンテナ・ベース・オーケストレーション Docker/Kubernetesで作るクラウド時代のシステム基盤』

(著:橋本 直哉、須江 信洋、前佛 雅人、境川 章一郎、佐藤 聖規、山田 修司、青山 尚暉、市川 豊、平岡 大祐、福田 潔、矢野 哲朗) 2013年にDockerによるコンテナ技術が登場。このコンテナ技術を用いたアプロケーション開発が普及するにつれ、今度はコン…

カラー印刷で紹介。全国のいろいろな路線バス。『全国路線バス大百科2018 (バスマガジンMOOK)』

監修:日本バス友の会 日本全国の路線バスの会社を代表的なカラーリングを施したバスの写真とともに紹介した本である。写真中心の構成で、オールカラー。30 cm X 21 cmと、大きさがあるので、写真が見やすい。 沖縄から北海道まで全国各地の179の路線バス会…

長さ、質量、時間、電流、熱力学温度、物理量、光度。『新しい1キログラムの測り方 科学が進めば単位が変わる』

(著:臼田 孝) 1mの長さを正確に伝えるため、長く国際メートル原器が長さの基準になっていた。しかし、1983年から、光が真空中を伝わる行程を基準にするようになった。このように、精度を少しでも高めるため、科学の進歩によって単位の基準が変わってきた…

ラズパイ(Raspberry Pi)を用いた実験室が特におすすめ。LTE, MQTT, 5G, Bluetooth, Arduino, Amazon Dashの解説も。『IoT 最強の指南書』

雑誌『日経Network』の過去記事から、IoTに関するものを選んで一冊にまとめたムック本。以下のような内容が扱われている。 「第1部 IoT通信の全体像を知る」では、LTE/無線LAN、LPWAといったプロトコルの基本解説、Arduinoなどの機器の技術の説明がある。 「…

オールカラーで写真が美しい。ノイシュバンシュタイン城、マチュピチュ、竹田城も。「世界の天空の城 歴史ロマンあふれる夢想風景」

世界にある小高い丘や山岳部に作られた城の数々を写真を中心に紹介した本。オールカラー印刷で、44の城が載っている。 オスマントルコ侵略に備えて作られた14の堅固な門を持つホッホオスターヴィッツ城(オーストリア)。 小国サンマリノの独立を守り抜いた…

国立がんセンターならではの科学的な解説。「がん」はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで (ブルーバックス)

編集:国立がん研究センター研究所 がんは遺伝子の病気である。遺伝子の傷が30-100個程度積み重なることから生じ、がん細胞では染色体異常がたくさん起こっている。我々の体は遺伝子の傷を修復する仕組みが備わっていてRb1やp53のようにがんを抑制する遺伝…

日本懐かし駅舎大全 (タツミムック)

著:二村 高史 各地の昔の駅舎を写真と文章で紹介した本。品川駅東口(今の港南口)の駅舎の小ささなどは現在と比較すると驚く。高崎駅や川越駅も全く違う。味があるのはローカル線で、北恵那鉄道中津町駅のレトロな駅舎はなかなかいい。 既に廃止された大社…

Newton別冊『最新iPS細胞』 (ニュートン別冊) (ノーベル医学生理学賞受賞の山中伸弥氏のインタビュー付き)

山中伸弥教授がiPS細胞の作製を発表したのが2006年。2018年にはそれから12年が経過した。本書は、科学雑誌Newtonに掲載されたこの12年間のiPS細胞関連の解説記事や山中氏をはじめとする著名な研究者たちのインタビューによって構成されたものである。ES細胞…