密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

2018-07-24から1日間の記事一覧

森見ワールド全開。誇大妄想型一大純愛絵巻。『夜は短し歩けよ乙女 』

著:森見 登美彦 変わった小説ですね。世の中には、馴染めなかったとか、入っていけなかったという人も何人もいるようですが、大丈夫。そういう人は、たぶん正常です(笑)。 舞台は京都。古風で大げさな表現を散りばめた文体で、現実とも幻想ともつかない調…

すべて音楽がテーマ。カズオ・イシグロの5作品を収めた短編集。『夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 』

著:カズオ・イシグロ カズオ・イシグロの書き下ろしの短編集。副題に「音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」とあるように、全て、音楽がテーマになっており、音楽をはさんで男と女がいるストーリーが展開されている。 繊細で品の良い文体で、「老歌手」や「夜…

焼肉はバーベキューではない!?『バーベキューの歴史 (「食」の図書館)』

(著:ジョナサン ドイッチュ、ミーガン・J. イライアス、訳:伊藤 はるみ) 「ゆっくり」「スモーク」「ロースト」。著者たちによると、この3つの条件を満たしているものだけが、バーベキューなのだという。だから、韓国の焼肉も、日本のジンギスカンも、バー…