密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考えており、このブログを立ち上げました。日々読んできた本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

入手困難な逸品も含むいつかは食べたい百銘菓。『日本百銘菓』

著:中尾 隆之 かつては旅の土産として、木彫り熊・人形・こけし・陶器などの民芸品が好まれたが、最近はそのようなモノは、飾る場所をとることや趣味の問題で以前ほどは好まれなくなり、手軽にすぐ食べられる銘菓が人気だという。 本書は、全国を旅して5,00…

前作のおまとめも各所にあり、『超一流の雑談力』を読んでいなくても大丈夫。『超一流の雑談力「超・実践編」』

著:安田 正 雑談のテクニックについて述べた本。ベストセラーになった『超一流の雑談力』の続編である。 前作を読んだ人の要望を反映し、さらに前作のおさらいも盛り込んであるという。また、たとえ話やオチをつける方法も加えたという。それぞれのテクニッ…

サッカー・ワールドカップ・南アフリカ大会でベスト16に貢献した中澤佑二選手のエリートコースとは無縁の躍進。『下手くそ』

著:中澤 佑二 40歳で引退を表明したサッカー元日本代表CBの中澤佑二選手が、2014年に出した本。サッカーの南アフリカワールドカップでベスト16入りに貢献し、田中マルクス闘莉王選手と鉄壁のツインタワーを形成して対戦国の猛攻を跳ね返し続けた姿は、今で…

NHKガッテン! なるほど新スゴ技

編集:NHK科学・環境番組部 NHKのテレビ番組である「NHKガッテン!」から、日常生活の役に立ちそうなトピックを集めて紹介した本。あっさり読める。 慢性腰痛になる人は寝返りが少ないため、寝ているときに腰に負担がかかっていることがある。対策としては、…

自立した国際派女性の先駆け。31年続いた兼高かおる世界の旅。『わたくしが旅から学んだこと 』

著:兼高 かおる 先日、90歳で亡くなった兼高かおるさんのエッセイ。パンナムの提供で長く続いた『兼高かおる世界の旅』というテレビ番組を31年務めた人である。そう苦労することなく、あっさり読める。 おてんばだった子供のころ。アメリカへの留学。体調…

腰痛の85%は原因不明。『図解入門 よくわかる 腰・腰椎の動きとしくみ』

著:永木和載、監修:大平雄一 日本人の8割が一生のうちに一度は腰痛を経験するという。また、腰痛の85%が原因不明だという。腰痛についての本。 医師が腰痛患者に実施する検査は、問診、画像検査、神経検査の3つ。原因がわからない「非特異的腰痛症」とさ…

1日仕事をして疲れたサラリーマンが、帰りの電車の赤で頭を使わずに読んでもらえる文章。『時事漫才 爆笑問題の日本原論』

著:爆笑問題 爆笑問題が、時事問題を笑い飛ばすネタにした本。太田と田中が実際にしゃべっているかのように脚本形式で書かれている。もっとも、読んでもらうということを意識しており、ライブと比べると微調整をしてあるとのことだ。 2015年から2018年前半…

読んでみれば「なーんだ」という内容だが、おかしなことが書いてあるわけではなく、参考にはなる。『伝え方が9割』

著:佐々木 圭一 言葉の表現技術の重要さとそのテクニックについての本。著者はコピーライター。作詞や大学非常勤講師もやっているという。伝え方は「技術」であるという主張に基づいて書かれているため、内容が具体的である。最初に骨子をまとめた折り込み…

総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る(祥伝社新書)

著:田中 隆之 総合商社という形態は他の国に無いということではないが、基本的には日本独自のものといえる。学術研究的な視点から、総合商社の歴史や変遷について述べた本である。著者は元銀行出身で経済学専攻の大学教授。固めの書きぶりの文章だが、淡々…

SHINSEI Health and Sports 腰痛は治る!

著:川合 晃生 腰痛についての本。レントゲンやMRIの画像は治療の目安でしかないという。小さいヘルニアや脊柱管狭窄症は画像では判断できないことが多いからだ。画像で異常が見当たらなくても痛みがあることもあれば、画像で異常があるのに痛みを感じないこ…

もうひとつの坂の上の雲。たくさん存在する日露戦争に関する本の中でも屈指の一冊。『日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち』

著:板谷 敏彦 戦争にはカネがいる。ましてや、近代戦はおびただしい兵器と物量を必要とするため、カネがなければ勝てない。実は、日露戦争もそうだった。この本は、日露戦争について、国際的な資金調達合戦の視点から解説した書籍である。 同時に、資金調達…

絶対『英語の耳』になる! BASICSリスニング基本30のルール〈CD 2枚付〉

著:長尾 和夫、アンディー バーガー 英語の発音において単語の音や基本表現における単語のつながりにおける音の変化に注目し、型通りの発音と音が縮まったり消えたりしがちな実際の発音を音で比較しながら、会話例や読み上げ例を聞きながら練習できるように…

オープン・イノベーションの教科書――社外の技術でビジネスをつくる実践ステップ

著:星野 達也 少し前の本である。今では日本でもビジネス用語として定着してきた感の強い「オープン・イノベーション」について解説した本。昨今はIT分野でもオープン・イノベーションが盛んだが、この本は基本的にモノ作りに関する話が中心である。 オープ…

質問力を身につけるために。『パワー・クエスチョン 空気を一変させ、相手を動かす質問の技術』

著:アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス、訳:矢沢聖子 良い質問は答えに勝る。空気を変える。相手の態度を変える。理由がわかる。理解を深め合える。本質について共有できる。アイディアを集め、協力を引き出す。問題の解決に役立つ。そんな観点か…

民主党政権 失敗の検証 - 日本政治は何を活かすか

著:日本再建イニシアティブ 民主党が政権を担った3年3ヶ月を検証した、シンクタンクによる詳細なレポートである。 菅直人、野田佳彦、岡田克也、海江田万里、前原誠司、仙谷由人、藤井祐久、馬渕澄夫、安住淳、北澤俊美、(以上敬称略)他、2013年2月11日〜…

図解入門 よくわかる 最新 量子コンピュータの基本と仕組み

著:長橋賢吾 量子コンピュータについて入門者向けに書かれた紹介本。従来のコンピュータは0と1の2値によるゲートのアルゴリズムによって実現されているが、量子コンピュータは「量子ビット」 (Quantum bit:キュービット) による量子の重ね合わせと2量子…

この1冊でまるごとわかる 人工知能&IoTビジネス2018-19 (日経BPムック)

編:日経クロストレンド 今や、人工知能大ブーム時代である。IoTも、産業界ではかなり浸透した感がある。本書は、日本経済新聞系列の雑誌から、AIとIoTについてのトレンドを扱った記事を集めた本である。 薄いが、ムック本サイズでオールカラー。技術的に深…

「自動運転」ビジネス 勝利の法則-レベル3をめぐる新たな攻防

著:井熊 均、井上 岳一 クルマの自動運転について複数の著者が現在の世界的な開発競争の状況と、今後の見通しについて意見を述べた本。副題に「レベル3」が入っているが、これはレベル0からレベル5まである自動運転のレベルの定義を意識したものである。例…

歩兵の戦う技術 あらゆる戦場で活躍する兵科の秘密

著:かの よしのり 戦車・攻撃機・大砲に比べれば、歩兵の破壊力はどうしても限られる。しかし、いくら兵器が進歩しても、最後に土地を占領するのは歩兵である。本書は、現代の歩兵について解説した本である。 戦闘を行う集団としての最小単位は中隊であり、…

宮下奈都は良い作家だし、本屋大賞を受賞し、映画化もされたが。。。『羊と鋼の森』を読んで

著:宮下奈都 宮下奈都は、以前読んだ『スコーレNo.4 』が、とても良かった。地味ながら一人の女性の成長を見事に描いた傑作で、素晴らしい余韻が心に残った。名作だと思った。その同じ著者が書いた別の長編が、本屋大賞に選ばれ、120万部も売れ、映画化もさ…

よろこびの歌

著:宮下 奈都 連絡短編集。他の学校の音楽科の受験に失敗して私立明泉女子高等学校に進学した御木元玲。うどん屋を経営する両親と千夏。16歳にして余生を語る早希。不思議な能力を持つ史香。佳子。ひかり。ボーズや浅原先生。そして。。。細やかな心理描写…

社内の新規事業を次々立ち上げ、社外でラクスル等を、さらに週末起業まで。起業のプロが語る。『守屋 実のザ・イントレプレナーシップ 』

著:羽幡 咲嬉 ミスミで新規事業をいくつも立ち上げ、さらに「ラスクル」「ブティックス」の創業期も支えた国内屈指の新規事業のプロにインタビューした内容をまとめた本。守屋氏のアドバイスや支援を受けた元サッカー全日本代表の鈴木啓太氏とミーミル代表…

地形と立地から読み解く「戦国の城」

萩原さちこ 曲輪、土塁、空堀、竪堀、横堀、畝上竪堀、切堀、土橋、馬出、小口、横矢掛かり。城は、地形を最大限利用して築かれてきた。山城、平山城、平城、水城(海城)といった種類があるが、丘、山、尾根、峠、川、湖、海と、天然の地形を最大限に利用し…

宇宙はどのような構造をしているのか。「図解 宇宙のかたち 『大規模構造』を読む 」

著:松原隆彦 宇宙の構造を説明した本。とてつもなく大きなテーマであるが、多くの研究成果や理論が紹介しながら、きわめて明快かつシンプルに書かれていることが特徴である。無駄な記述は避け、重要なポイントはここ、という感じの解説を重ねているため、宇…

グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50

著:グロービス ビジネスや経営コンサルティングで利用される基本的なフレームワークを紹介した本である。 クリティカル・シンキング編、戦略・マーケティング編、組織マネージメント・リーダーシップ編、会計・ファイナンス編、その他上級編の4つの章に分け…

重要なのは方法論やツールでなく対話。そして、定説をうのみにせずきちんと考えること。「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」

著:カレン・フェラン、訳:神崎 朗子 ずいぶん派手な邦題をつけたものだと思ったら、そうではなく、原題からして「I'm Sorry I Broke Your Company」だった。 経験30年の米国のベテランのコンサルタントが、今まで自分がかかわった仕事に基づき、経営やコン…

フィンテックについて一般向けに分かりやすく紹介した本。「AIが変えるお金の未来」

著:坂井 隆之、宮川 裕章、毎日新聞フィンテック取材班 「AI」という言葉が全面に出ているタイトルとなっていて、確かに技術要素としてはAIはあちこちに出てくるものの、より正確には、この本は「フィンテック」を扱ったものである。 J-Scoreのような個人情…

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美

著:西岡 常一 「棟梁いうものは何かいいましたら、『棟梁は、木のクセを見抜いて、それを適材適所に使う』ことやね」 「わたしは法隆寺の修理や解体で、飛鳥の工人たちにたくさんのことを教わりました」 法隆寺の解体大修理や薬師寺の伽藍再建を指揮した宮…

プログラミング言語Pythonをやるなら、手元においておくと便利な一冊。「Matplotlib&Seaborn実装ハンドブック 」

著:チームカルポ 機械学習ブームでプログラミング言語Pythonが注目を浴びている。このため、最近は様々な本が出版されている。 この本はそういった中でも、Pythonでグラフを描画するためのライブラリ群であるMatplotlibと、可視化ライブラリであるSeabornに…

宇宙は無から始まった。「宇宙が始まる前には何があったのか? 」

著:ローレンス クラウス、訳:青木 薫 「なぜ何もないのではなく、何かが存在するのだろうか?」ということに対する答えのひとつは、「存在するとはいっても、長くはない」ということになるのだという。 我々が住んでいるこの宇宙はかつて無(時間や空間も…