密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

わが投資術 市場は誰に微笑むか

著:清原 達郎 最後の公表となった2005年の国税庁の長者番付において、サラリーマンとして初めてトップとなった投資家が、咽頭がんで声帯を失い引退を決めたタイミングで、それまでの全人生で得た株式投資のノウハウを自らの投資人生の歩みと共に綴った本で…

1100 Words You Need to Know

著:Rich Carriero、Murray Bromberg、Melvin Gordon、Rich Carriero 米国の学生が語彙学習のために使う学習本。アメリカではSAT対策として定番の一冊で、なんと50年の歴史があるという。英単語力強化のためには格好の一冊である。1 日わずか 15 分で、読み…

オールカラー図解 日本列島の未来

著:中島淳一 日本は地震が非常に多い国である。近年は都市部に近いところでの大噴火は無いが、富士山の大噴火もいつ発生してもおかしくない。一般になじみはそれほどないかもしれないが、最後は約7,000年前に発生しているカルデラ噴火が再び発生した場合は…

ユダヤとアメリカ - 揺れ動くイスラエル・ロビー (中公新書)

著:立山良司 概要 アメリカに住むユダヤ人の数はイスラエルの人口よりも多い。イスラエルとアメリカの結びつきは強いが、それはユダヤ系アメリカ人が多く、イスラエルの国益のためにアメリカの外交政策等にロビー団体として強い働きかけを行うことができる…

2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書

著:窪田真之 株式で儲けようとしたら、対象企業の財務や決算及び株式指標(ファンダメンタルズ)の分析と共に、株式チャートの知識(テクニカル)は必須です。ファンダメンタルズとテクニカルのどちらを重視するかは人それぞれで、短期・中長期でも変わって…

マンガ 経営戦略全史 [新装合本版]

著:三谷宏治、イラスト:飛高翔、シナリオ:星井博文 フレデリック・テイラー以降の主要な経営戦略論を概観し、マンガ形式を中心に解説した本である。元々、全2巻に分かれて発売されていたものを1冊にまとめて新装合本版として再発売したもののようだ。こ…

ChatGPT&生成AI 最強の仕事術 ―すぐに役立つ「AIツール100選」― (日経BPムック)

2022年11月末に公開された対話AI「ChatGPT」は、豊富な学習結果に基づき人間が書いたかのような自然で滑らかな文章を生成したり対話する能力を持ち、世界に大きな衝撃をもたらした。本書は、日経クロストレンドの記事からChatGPT関連のものを集めて構成した…

みんなでアジャイル ―変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた

著:Matt LeMay、訳:吉羽 龍太郎、永瀬 美穂、原田 騎郎、有野 雅士 アジャイルプロジェクトの進め方について述べた本。アジャイル開発の進め方にはいろいろな流儀があるが、大きくは「アジャイルソフトウェア開発宣言」という有名な基本的な考え方があり、…

BlockchainとVR/ARのトレンドが生み出す世界。「メタバースとWeb3」

著: 國光宏尚 (著) ITの世界で、Web3.0という言葉が流行っている。ブロックチェーンによって新たにもたらされる世界もしくはその将来の可能性についての技術を一言でまとめたものであり、NFT(Non-Fungible Token)の世界が有名。ただし、Web3.0にはNFTだけで…

Python 3 エンジニア認定データ分析試験に必要な「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」

著:寺田 学、辻 真吾、鈴木 たかのり、福島 真太朗 「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の教科書として指定されている本。線形代数をはじめとするデータ分析に必要な基礎的な数学の知識、PythonのNumpy, Pandas, Matplotlibの3つの機能、そして、Sc…

太平洋戦争屈指の激戦。アメリカ軍側から見た記録。「ペリリュー島戦記」

著:ジェームス・H. ハラス(James H. Hallas), 訳:猿渡 青児 「人生の締めくくりの今、振り返ってみると、それなりに、貴重な経験でもあったんだ。でも惨めな経験でもあった。ただ、あまり誰にでもお勧めではないよ。生き残るのが難しいからね」(トム・ボ…

深い余韻につつまれる見事な傑作。「日の名残り」

著:カズオ イシグロ(Kazuo Ishiguro)、訳:土屋 政雄 カズオ・イシグロの3作目の長編である。 素晴らしい作品だった。英国の執事が主人公である。ソールズベリーの館。新しいアメリカ人の主人に仕える老いたスティーブンス。ミス・ケントンからの手紙。車…

こみあげてくる感動が心をとらえて離さない見事な作品。「わたしを離さないで」

著:カズオ イシグロ、訳:土屋 政雄 「おれはな、よく川の中の二人を考える。どこかにある川で、すごく流れが速いんだ。で、その中に二人がいる。互いに相手にしがみついている。必死でしがみついてるんだけど、結局、流れが強すぎて、かなわん。最後は手を…

SaaS全盛の現代においてサブスクモデルを実現させるための重要なカギ。カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

著:ニック・メータ、ダン・スタインマン、リンカーン・マーフィー、訳:バーチャレクス・コンサルティング 1.カスタマーサクセスの時代 2.カスタマーサクセス実現のための指標、取り組み、顧客層の分類 3.カスタマーサクセス実現のための10の原則 4…

本当に基本だけがシンプルに書かれている。「トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ 営業1年目の教科書」

著:菊原智明、イラスト:こつじゆい 営業マンの基本について書かれた本。とてもやさしく書かれていて、読みやすい。次のようなことが書かれている。 重要なのは押し売りではなく、意思決定のサポート。 売れる人の9割は小心者。 経験がないというのは、お客…

ダウンロードできるシートと著者のYouTubeチャンネルを併用することでわかりやすく理解できる。「A4一枚英語勉強法 見るだけで英語ペラペラになる」

著:ニック・ウィリアムソン YouTubeの「ニック式英会話」は英語学習者の間では人気で、これを書いている時点でチャネル登録者が32万人いる。日本語ペラペラのイギリス人ニック・ウィリアムソンが、ネイティブ・スピーカーの立場から日本人英語学習者向けに…

日進月歩のIT業界では今や古典的な一冊になりつつある。Agile開発に関する名著。「アジャイルサムライ−達人開発者への道」

IT

Jonathan Rasmusson (著), 西村 直人 (監訳), 角谷 信太郎 (監訳), 近藤 修平 (翻訳), 角掛 拓未 (翻訳) 2011年発売。進歩の著しいIT業界ではすでに古典となりつつある名著である。この間、アジャイルはソフトウェア開発の手法として人気を博し、多くの現場…

現代のマーケティング理論と共通することを一般的な起業に平易な視点で解説。「ビビりの起業法」

著:中村 裕昭 起業の本。著者は失敗を経験しながら着物リサイクルや自転車の引き取り事業などで成功したという起業家。その体験に基づいて、商売をうまくやるコツについて説明している。平易で読みやすい。 売れるかどうかなんて、売ってみないとわからない…

小さな会社を買うには。中小企業の事業後継者不足における事業買収入門。「0円で会社を買って、死ぬまで年収1000万円~個人でできる事業買収入門」

著:奥村 聡 中小企業の後継者不足問題が注目されて久しい。この先、127万社が廃業を迎えるという予想も発表されている。日本の会社の99.7%が中小企業なのである。この本はコロナ禍前に流行ったものなので、今は飲食店や宿泊・観光業で危機に瀕しているとこ…

CISCOの技術を中心にネット全般の基礎が習得できる。新試験対応の「シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301」

著:林口 裕志、著:浦川 晃、監修:中道 賢 CCNA(Cisco Certified Network Associate)というのはネットワーク機器の世界的なメーカーであるCISCOシステムズの認定資格です。民間企業の認定資格ですが認知度は非常に高く、インターネット全盛時代においてT…

図解中心でとてもわかりやすい。「マンガでわかるブロックチェーンのトリセツ」

著:森 一弥、イラスト:佐倉 イサミ ブロックチェーンについてやさしく説明した本。薄い本で、イラストと図解中心となっており、多色刷りで、見やすく、わかりやすい。よく考えて構成されており、初歩の初歩から、ブロックチェーンの概要について理解できる…

人気の日本株全500銘柄診断、人気と買いの米国株100銘柄。投信、株主優待、2021年展望も。「ダイヤモンドZai 2021年2月号」

一般向け投資雑誌「ダイヤモンドZAi(ザイ) 」を、久しぶりに買った。2021年 2月号である。 新型コロナによって2020年の株式相場は崩壊寸前だったが、各国中央銀行の超金融緩和策と、各国政府の異例の財政出動によって、株式相場は持ち直し、活況を呈している…

重責と多忙な役割を担うコンサートマスターの証言。「世界のコンサートマスターは語る: 世界の名門オーケストラから、51人の証言」

編集:音楽の友 タイトル通りの本。過去の海外オーケストラの来日公演の際などに各楽団のコンサートマスターにインタビューしたものをまとめて収録している。基本的に、1人2ページの構成。51人のコンサートマスターの説明から、多忙で重責を担う現代のコンサ…

世界の132のオーケストラのプロフィールが充実。「最新版 世界の名門オーケストラ 」

編集:音楽の友、レコード芸術 世界の主要オーケストラを紹介した本。ムック本サイズで、白黒印刷。世界のオーケストラとして紹介されている団体は132。ただし、扱いはオーケストラごとに違っている。ベルリンフィル、ウィーンフィル、コンセルトヘボウとい…

今から2年ほど前に流行った、「独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで」をいまさら読んでみた

IT

著:コーリー・アルソフ、監訳:清水川 貴之 Pythonを中心に、基本的なプログラミングのポイントを解説した本。今から2年ほど前に話題になった本だ。 第1部は、プログラミング入門、関数、文字列操作、ファイル操作といったPythonの本では基本の基本になる…

世界屈指のピアニストがユダヤ人としての激動の人生と音楽観を語る。「静寂から音楽が生まれる」

著:アンドラーシュ・シフ、訳:岡田 安樹浩 ハンガリー出身で世界屈指のピアニストであるアンドラーシュ・シフが、ユダヤ人としてのルーツや両親の苦労、自らの生い立ち、共産主義政権のハンガリーで過ごした若いころの話、そして膨大なクラシック音楽の知…

リブラ、STO、CDBCの動向。「アフタービットコイン2:仮想通貨vs中央銀行」

著:中島真志 ビットコインなどのデジタル通貨の昨今について、次の3つの視点から解説した本である。著者は日本銀行出身で決済についての本を何冊も書いており、慣れているのだろう、とても整理された書きぶりである。 第1部 リブラの野望 第2部 群雄割拠…

週刊東洋経済 2020年8/22号 [雑誌](すごいベンチャー100)

特集は、「すごいベンチャー100」である。毎年恒例化している特集だが、顔触れは毎回違う。 取り上げられている企業は、巨額調達、ユニコーン、大学発、広告・マーケティング、業務支援、人事、住まい・暮らし、小売り・飲食、フリマ・通販、物流、デバイス…

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい

著:三戸政和 中小企業の事業継承手段としてのM&Aを活用し、小さい会社を厳選して購入して資本家として生きていくことを勧めた本である。実際、本書にもあるように、ネットで「M&A 案件」と検索すると、実にたくさんのサイトと案件が登場する。全国410万…

あの営業マンが選ばれる「本当の理由」 お客様にとって唯一無二の存在になる時、お客様と営業マンの間に何が起きているのか

著:一戸 敏 世の中には営業向けのノウハウ本や、成功した営業マンが営業について説いている本がいくつもある。この本もそのひとつ。著者は、保険の営業で成功し、その後起業して自分の会社を持っている。 最初の方で、基本的なこととして、次のようなことに…