密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

意味をイメージして理解する。『目で見る英文法 前置詞ダイヤル』

著:晴山 陽一 英語をイメージによって理解しようというコンセプトの本が最近増えているが、これもその一冊である。 以下のような感じで、まず、前置詞ひとつにつき、時計のような右回りの回転でまとめた一枚の図がある。そして、それぞれ例文が複数掲載され…

森山大道『にっぽん劇場写真帖』

著:森山大道 1968年に発刊された森山大道の写真集『にっぽん劇場写真帖』が改めて出版された。重厚な大型本で、印刷も良く、巻末にはひとつひとつの作品についてのデータや初出一覧も掲載されており、丁寧に仕上げられている。当然、森山大道の言葉もあるし…

一人の天才が引っ張るのではなく、チームのモチベーションを刺激する時代。『チームを動かすファシリテーションのドリル』

著:山口 博 現代は一人ひとりの個性と自主性を尊重する時代である。昔に比べれば、怒鳴り、なだめすかして、ぐいぐいひっぱるという独裁者的なリーダーが通用する場面は限定的になってきていると思う。 この本は、組織の内外の人々の一人ひとりを尊重しなが…

ジャポニズムとは何か。実際はどうだったのか。『ジャポニスム 流行としての「日本」』

著:宮崎 克己 19世紀中盤以降、日本の文化や工芸品がヨーロッパで注目を浴びた。この一連の日本趣味のことを、「ジャポニズム」と呼ぶ。今に残るものとしては、マネ、モネ、ゴッホ、といった印象派の画家たちの作品群や足跡に、その影響をはっきり認めるこ…

実は深い、ラジオ体操の歴史。『素晴らしきラジオ体操 』

著:高橋 秀実 「なぜって、あんた、ラジオ体操ですから」。 「雨が降ろうが雪が降ろうがあたしは休めません」。 「お百度参りと一緒です。行かないと気が済まないんです」。 「ラジオ体操してると死なないんです」。 「照れちゃダメよ。照れると背筋もピッ…

ロケット、人工衛星、惑星探査。さあ、宇宙へ。『宇宙はどこまで行けるか-ロケットエンジンの実力と未来』

著:小泉 宏之 ロケットを中心にした宇宙工学の本である。一般向けなので科学式などはほとんど出てこないものの、実際に研究開発に従事してきた人が、科学・工学的にきちんと書いている。どうしてこれが、BlueBacksではない一般の新書なのだろうかと思うくら…

そのカタカナ英語、要注意!『日本人が勘違いしているカタカナ英語120 (中公新書ラクレ)』

著:キャサリン・クラフト、訳:里中 哲彦 「マンツーマン」「コスパ」「マニア」「ネック」「レベルアップ」「ドンマイ」他。カタカナ英語は日本人の生活に浸透している。しかし、中にはそのまま英語として使うと、意味が通じなかったり、不自然な意味にな…

一般的な話だけでなく、著者たちの経験に基づく話も盛り込んである。 『現場の活用事例でわかる IoTシステム開発テクニック』

著・監修:八子 知礼、著:杉山 恒司、米田 隆幸、竹之下 航洋、松浦 真弓、土本 寛子 著者は2016年が日本におけるIoT元年になったという。2015年にもいろいろな取り組みはあったが、多くの日本企業が取り組みを本格化させたのは2016年からであり、経産省と…

認知症の根治は難しいので、元気なうちから生活習慣を見直し、予防することが何より大事。『新版 ボケない技術』

著:奥村歩 「認知症」とひとことでいっても、実際は、原因はいろいろだ。「もの忘れ外来」に来る人の診断結果の内訳は、以下のようになっているという。 アルツハイマー型 30% 前頭側頭型(ピック病等) 20% MCI(軽度認知障害) 18% うつ病など 16% レ…

2018年ノーベル賞受賞の本庶佑氏が、がん免疫治療について2016年の京都賞受賞時に行った講演録や、2014年の対談他をまとめた本。『生命科学の未来 〔がん免疫治療と獲得免疫〕』

著:本庶 佑、対談:川勝 平太 「2016年3月に発表された『New Science』という英国の科学雑誌の記者が、『我々は今、がんにおけるペニシリンの発見というべき時期にいる』と述べています。ペニシリンは全ての感染症を治したわけではないが、それに続く一連の…

画像処理、文字認識、テキスト分析と、Pythonでの機械学習のプログラミングが学べる。『すぐに使える! 業務で実践できる! Pythonによる AI・機械学習・深層学習アプリのつくり方』

著:クジラ飛行机、杉山 陽一、遠藤 俊輔 同じ著者の「実践力を身につける Pythonの教科書」が良かったのでこちらも買って学習してみた。 Python言語でscikit-learnとTensorflow及びKerasを活用し、データ予測、写真と動画の認識、文字認識、テキスト分析と…

ヨーロッパのGDPRは単なる法律の問題ではない。『さよなら、インターネット――GDPRはネットとデータをどう変えるのか』

著:武邑 光裕、解説:若林 恵 ヨーロッパのGDPR登場の背景とその意味を、ルールそのものの解説というよりは、アメリカを中心とするネット企業と欧州各国とのデジタルデータに関する文化的・文明的あるいはイデオロギー的な対立軸の側面から解説した本。 GDP…

こういうガイドラインがあるということを知るには役に立つ。『企業リスクを避ける 押さえておくべきIoTセキュリティ~脅威・規制・技術を読み解く!~』

著:荻野 司、伊藤 公祐、小野寺 正、編:一般社団法人重要生活機器連携セキュリティ協議会 IoTのセキュリティについて書かれた168ページの本。セキュリティ技術的な専門書というよりは、IoTセキュリティ事故の事例や、いろいろなIoTに関するセキュリティ標…

具体的で丁寧な解説。『カラー図解 最新 Raspberry Piで学ぶ電子工作 作って動かしてしくみがわかる』

IT

著:金丸 隆志 Raspberry Piをキットとネットの情報を頼りにいじっていた。ただ、Raspberry Piの方は元々Linuxの知識があるのであまり困らなかったのだが、電子回路とその制御に関してはどうも知識が十分でなく、やはり一冊買って読んでおく方がよいかな、と…

図解入門業界研究 最新不動産業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]

著:磯村 幸一郎 個別業界や分野について、一般向けに解説したシリーズの中の一冊。不動産分野に特化しており、これは第3版。テーマ別に見開きのページでまとめられており、図解を多用し、 不動産業は国内総資産の11%を占め、不動産は国民総資産の16%を占…